「問題社員」有給休職者の生活実態の調査とは

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  • 休職した社員の動向が気になる
  • 何度も休職期間を引き延ばされるけど、実際はどんな状態なんだろう?
  • 強引に休職したあの社員、本当に正当な理由があるのだろうか…

このようなお悩みをお持ちではないでしょうか?

病気や怪我だけでなく、最近はセクハラやパワハラによるメンタル不調が増えています。

事故による怪我ならともかく、病気や精神面の問題となるとプライベートな領域に大きく踏み込むことになります。

企業としては、従業員から休職を願い出られた際に慎重に対応しなければなりません。

この記事では、休職者の生活実態調査について解説します。

専門家に調査を依頼すれば、効率良く社員の状況を知ることができます。

ぜひ参考になさってください。

社員が休職に至るケース

休職の理由は人それぞれですが、よく挙がる理由には以下のようなものがあります。

  • 上司・同僚からのハラスメント行為
  • メンタル不調
  • 病気・怪我
  • 身内の介護

1つずつ見ていきましょう。

上司・同僚からのハラスメント行為

現在はコンプライアンス重視の企業が増え、ハラスメントに対して多くの企業が誠実に対処しています。

セクハラ、パワハラ、モラハラなどハラスメント行為には様々なものがあります。

  • 殴る、蹴るなど身体的攻撃
  • 大勢の前で怒鳴りつける
  • 一人ではこなせない量の仕事を押し付ける
  • 誰でもできる簡単な仕事ばかり与える
  • 無視して人間関係から切り離す
  • 性別で差別する
  • 個人的な事情に過度に干渉する

これらのハラスメント行為を受けると、本来の能力を発揮できないばかりか出社できなくなるケースも少なくありません。

企業側は、こうしたハラスメントが横行しないよう目を光らせておく必要があるのです。

メンタル不調

上記のハラスメント行為からメンタル不調を引き起こすケースが多いですが、ハラスメントが無くてもうつ病や適応障害、パニック障害などで休職に至る場合があります。

これらは本人の頑張りや意志の力ではどうにもできません。

こうした理由で従業員が休職を願い出た場合には、慎重な対応で臨みましょう。

言葉の選び方ひとつでハラスメントになりかねません。

病気・怪我

入院や手術が必要な病気や怪我も休職理由として多いものの1つです。

メンタル不調についてもそうですが、休職する場合には必ず医師の診断書を提出してもらいましょう。

中には「仕事中に怪我をしたのだから労災だ。休職は当然」と届け出もなく急に休む、メールやLINEでの連絡のみという人も存在します。

本当に深刻な状況の人もいますので疑ってはきりがありません。しかしクリーンな運営のためには正当な手続きが必要です。

もし不審な点があれば、専門機関に対象の従業員を調査するよう依頼しましょう。

身内の介護

介護の問題はどの家庭にもついて回ります。

自身の親はもちろん祖父母、義理の親、あるいは兄弟姉妹、子供を介護するケースも多く見られます。

金銭的事情などで福祉サービスを満足に受けられない場合、どうしても家庭での介護が必要になります。

そうなると、どうしてもフルタイム勤務が難しく、場合によっては常時つきっきりでの介護を余儀なくされる場合も少なくありません。

困った休職の例

ほとんどの人は、正当な理由での休職を希望します。

しかし、中には到底常識では考えられないような方法で仕事を休む人がいるのです。

たとえばこのようなケースが挙げられます。

  • 休職届を出さない
  • 休職期間を延ばし続ける
  • 威圧的に休職を迫る

このような社員は、休むのを権利と主張していながら義務を果たそうとはしません。

書面での届け出や面談の機会もなく、ある日突然出社しなくなる場合もあるのです。

休職届を出さない

口頭では「しばらく休みたい」と申し出るものの、医師の診断書や会社側で必要な書類を出さずに強引に休職に持ち込むケースです。

就業規則に休職に関して記載をしていれば、必要書類の提出を求めることができますが、何かと理由を付けて提出を拒むものもいます。

休職期間を延ばし続ける

たとえば2週間の休職期間を設けた場合、期限間近になって「まだ調子が悪いので復職できない」と従業員から連絡がくるようなケースです。

休職理由によって勿論配慮はしなければなりません。しかし、あまりに何度も延長が続くと会社側の損失に繋がります。

会社によって休職期間は異なりますが、就業規則に則り対応しなければなりません。

もし従業員の言動に疑問を感じたら、生活実態の調査を検討しましょう。

威圧的に休職を迫る

分かりやすいモンスター社員の例です。

「ハラスメントで精神を病んだ」「会社のせいで酷い目に遭った。だから休職を認めて当然だ」などと、権利だけを主張し真偽を明確にせず休職に持ち込む人もいます。

本当に会社側に問題があって精神疾患になったり、業務上の事故で怪我をして休職しなければならない場合、会社は真摯に対応する必要があります。

しかし、本当にそれが会社の責任なのかが明確でない場合は、実際に休職の必要がある状態なのかをしっかり確認しましょう。

社員からの不自然な休職願いには毅然とした対応が必要

休職を願い出る人のほとんどは、やむを得ない事情を抱えています。

休みたくないけれど休まなければならない…と自分を責める人も少なくありません。

しかし、日頃から問題行動があるような社員が、非常識な理由で休職を申し出た場合や、明らかに状況が不自然なケースに対しては毅然とした態度で対応しましょう。

あくまでも会社のルールに則り対処すると伝え、隙を見せないようにしてください。

モンスター社員とは

モンスター社員とは、勤務態度、言動、行動などに問題があり、会社にとって不利益になる存在と考えられます。他罰的な考えを持ち、実際に休職するとなると自分側の問題点よりも会社側の責任を追及する傾向が見られます。以下ではモンスター社員の特徴を解説します。

暴言や暴力がある

他の従業員に対し威圧的な態度を取り、場合によっては暴力に及ぶタイプです。

自分より立場が低い部下や、同僚でも性格的におとなしい人物をターゲットにし、指導と称して怒鳴ったり、気に入らない事があると書類をデスクに叩きつけたり、暴力的な言動・行動で周囲に自身の意見や要求を聞き入れさせようとします。

他者への誹謗中傷をする

部下や同僚、時には上司に対しても、仕事ぶりやパーソナルな部分を挙げて揶揄したり、大勢の前で叱責したりします。

噂話やSNSで特定の人を貶める場合もあります。

権利ばかりを主張し業務命令に従わない

労働者には有給休暇など相応の権利が認められています。

しかし権利を主張するのであれば義務を果たさなければなりません。

それを弁えず「休むのは当然の権利」として、周囲の迷惑や会社の損害も考えずに急な休みを繰り返したり、その後のフォローもなく平然と自分のやりたいようにやるタイプです。

協調性がない

自分の力を過信し周囲との協力をせずスタンドプレーに走る人は、普段から他者の意見を聞き入れません。

こうした人は周りの人々とのコミュニケーション不足が原因で孤立しがちです。

意欲がない

いつも無気力で業務に真面目に取り組まないタイプです。

このような人がいると、他の従業員にしわ寄せが行きます。

そのため、本来であれば何も落ち度なく健全に働いていた人が疲弊し、休職や退職に追い込まれる場合があります。

欠勤が多い

上述した意欲がないタイプと似ていますが、出社すらしないため他の従業員への負荷は大きなものになります。

本人は理由があってのことでも、頻繁に休むと周囲のモチベーションは低下する一方です。

業績や効率が著しく悪化する結果に繋がるでしょう。

調査会社は休職者の生活実態調査にも対応

休職した従業員が、実際どのような暮らしをしているのか気になりませんか?

企業としては、申請理由が真実なのかどうかを確認したいと考えるのは当然です。

従業員を疑うなんて…と負い目を感じるかも知れません。しかし、事実確認は非常に重要と言えます。実は詐病だったり、通院せずダラダラと遊んでいる場合もあります。

このような時は、しっかり証拠を集め対処しましょう。

休職に関する解決事例

ここでは、メンタル不調を理由に一方的に休職に持ち込んだ人のケースを紹介します。

メンタル不調は非常にデリケートな問題なので、慎重な対応が求められます。

本人が寛解の為にどのような行動をとっているのかが調査のポイントです。

事例:介護施設の職員が強引に休職を迫ったケース

依頼者 総合病院Aの人事担当者Bさん
対象者 病棟勤務の看護補助職員Cさん
依頼内容 申告した理由(うつ病)が本当なのかを調べたい
調査内容 対象者の行動調査
調査期間 20日間

A病院は市内ではトップクラスの設備を備えた総合病院です。医師や看護師はもちろん、病棟には看護補助者も多く勤務していました。

ある病棟の師長から人事課へ、このような困り事が寄せられました。

「看護補助者のCさんから、今朝メールで『パワハラが原因でうつ病と診断されました。しばらく休みます』と言われた。電話も繋がらず困っている」

人事担当のBさんは急いでCさんの携帯電話に連絡しましたが、やはり応答はありません。

Cさんの病棟の看護師長をはじめ、看護師や看護補助者にヒアリングしましたが、皆パワハラの事実はないと言います。

それどころか「Cさんの勤務態度は酷い。患者さんにも良くない態度を取るため何度か注意はした」との報告が複数挙がったのです。

事の真偽を明らかにすべく、人事担当Bさんは何度もCさんと連絡を試み、ようやく話すことが出来ました。しかしCさんは「パワハラが原因でうつ病と診断された」という主張を変えることは無く、穏便に話し合おうとはしませんでした。さらに病院側の対応を不満に思ったCさんは法的措置を匂わせる言動を残し、その後1か月以上も音信不通となりました。そこで対応に困った人事担当Bさんの依頼を受け、弊社がCさんの調査を行なう事となりました。

一週間の調査の結果Cさんは、ほぼ毎日出歩きショッピングやドライブ、友人と食事に行ったりと、まるで長期休暇を楽しんでいるような生活を送っていることが確認されました。

治療のための通院は一切しておらず、本当にうつ病であるか非常に疑わしい状態でした。さらに調査を継続し20日が経過すると、Cさんは別のクリニックに面接に行ったり、夜スナックでバイトをするようになりました。人事担当Bさんは、その結果を元に再度話し合いを行い、Cさんは自主退職することになりました。

まとめ

休職に関する法律はなく、その在り方は会社に委ねられているのが現状です。

だからこそ、就業規則に休職制度を定めるルールを設けて適用することが必要となります。

しかし、特にメンタル不調を理由にした休職の場合などは、非常にデリケートな問題となり易く、対応には慎重にならねばなりません。それを逆手にとった行動を取るモンスター社員も存在します。

休職者に対し少しでも違和感がある場合は、早めの対応をおすすめします。まずは専門機関に相談してください。

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