- 特定の社員が悪質なクレーマーに目をつけられて対応に困っている
- 理不尽なクレームによって風評被害を被っている
- クレーマーの事を詳しく調べてしっかりした証拠を持って対処したい
目次
このようなお悩みを抱えていませんか?
悪質なクレーマーは理不尽な内容を、さも正当であるかのように主張し、威圧的な態度で社員の心を傷付けます。
「お客様だから」と躊躇する気持ちはよく分かりますが、常軌を逸したクレームをつける相手に屈してはいけません。適切に対応しているにもかかわらず攻撃的な態度を崩さないクレーマーには、相応の対策が必要です。
この記事では、クレーマーに対する素行調査について事例を交え解説します。
「クレーマーとはいえ個人のお客様に対して調査なんて」と感じるかもしれません。
しかしどのような人物かを把握し、普段の動向を探れば今後どういった対策を講じるべきかが明確になります。
ぜひ悪質なクレーマーへの対応の一助としてご検討ください。
クレーマーの種類
クレーマーは大きく2つに分けられます。
- 利益につながるクレーマー
- モンスタークレーマー
クレーマーと聞くと、身勝手な言い分を振りかざし、店側を困らせる人というイメージが強いかもしれません。しかし実際には商品やサービスに不満を感じる人は、クレームをつけることなく無言で去っていくケースがほとんどです。
クレームには「品質の向上」「サービスの充実」のヒントが隠されている場合があります。
その一方、明らかに理不尽かつ不当な要求で、店側を困らせようとするモンスタークレーマーが存在します。
クレームを受けるのは辛いものですが、何よりもまず誠実に対応し、納得してもらう必要があります。まずはクレームの内容を社内で精査し、正当なクレームなのかどうかを見極めましょう。
利益につながるクレーマー
クレーマーの中には、企業のためになる良いクレームを伝えてくれる人がいます。
- クレーム内容が業務改善のヒントになる
- 品質やサービスの改善点を指摘している
- クレームの内容を業務に反映することにより品質向上や効率アップにつながる
このようなクレームは、耳が痛いと感じても冷静に受け止めてみましょう。実際には会社の利益につながるヒントが隠されています。
モンスタークレーマー
悪質なクレーマー、つまりモンスタークレーマーには次のような特徴があります。
- 毎日のようにクレームをつける
- 特定の社員に対して暴言を浴びせる
- 技術面で明らかに不可能な改善を要求する
- 金品やサービスを見返りとして要求する
- 延々と文句を言い続け営業妨害する
悪質なクレーマーは、会社を困らせる手段をいくつも持っています。
「言うことを聞かないと更にエスカレートする」と不安に思うかもしれません。しかしモンスタークレーマーの要求を全て受け入れてしまっては相手の思う壺です。
可能な範囲で対応し、これ以上の対応はできかねるとはっきり伝えなければなりません。
それでも尚、不当な要求をしてくる場合はクレーマーがどのような人物なのかを詳しく調べて、然るべき対応をしましょう。
クレーマーの素行調査は可能か
- クレーマーの素行調査ができるのは分かったけれど違法では?
- リスクを抑えて調査できるの?
このような疑問があるかと思います。
しかし、特定の条件に沿って行う素行調査は違法になりません。専門の調査機関に依頼すれば、低リスクかつ迅速な対応で満足のいく調査結果を得られます。
法的に問題はない
素行調査自体に違法性はありません。「探偵業の業務の適正化に関する法律」第二条において、探偵業務は「聞き込み」「張り込み」「尾行」などの方法での調査を行い、その結果を依頼者に報告するものと定義されていますので、安心して素行調査に踏み切りましょう。
そしてまずは実績のある調査会社に相談するのをおすすめします。
調査会社なら迅速・確実な調査ができる
クレーム対応は常に会社・店舗側が耐え忍び穏便に済ませようとする傾向にあります。
しかし悪質なクレームにまともに対応していたのでは、業務効率や社員のモチベーションにも悪影響です。品質向上や効率化など、利益につながるクレームならまだしも、無茶な言い分で不当な要求をしてくるクレーマーには毅然と対応せねばなりません。まず相手を知り、その上でどう対処していくかを検討することが重要です。
一刻も早く解決するためには、プロの調査会社に依頼し、迅速な調査と確かな調査結果を元に対策を練りましょう。
素行調査の方法
素行調査は「聞き込み・張り込み」「尾行」といった、直接対象者の動向を調べる方法を用います。いずれも慎重さが求められる調査です。
また、周囲の人々や環境に配慮が必要であるため、注意力や広い視野、何より経験がものをいうデリケートな調査方法と言えます。
聞き込み・張り込み
対象者の関係者、例えば出入りする店舗の人、近隣住民などから直接話を聞く方法です。
聞き込みは、情報提供してくれた相手に不利益がないよう配慮しなければなりません。情報提供者が特定されることのないよう、細心の注意を払い調査にあたります。
張り込みは対象者に気付かれないよう行動を監視する調査方法です。
張り込み場所の確保が必要ですが、近隣住民に迷惑がかからないよう注意を払い調査します。
尾行
徒歩あるいは車などで対象者を追い、その動きを確認する方法です。
張り込みの場合もそうですが、証拠となる動きは写真に収めるなどして対象者の素行を詳しく記録します。対象者に勘づかれないよう気を付けながら、その動向を細やかに調査します。
【事例1】小売店の悪質クレーマーに対する素行調査
※守秘義務に反しない限度で改変を加えています。
依頼者 | 小売店経営者 |
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依頼内容 | ある社員が30代前半頃の女性のクレーマーに目をつけられ毎日のように暴言を浴びせられている。
精神的に追い詰められ、普段ならあり得ないようなミスを連発し退職したいと言ってきた。 管理職も対応しているが、その時には特に暴言はない。 特定の社員が1人でいる時だけ、カウンターを叩いたり怒鳴ったりといった行為が行われている模様。 当該社員は勿論、他の社員への影響も危ぶまれるため、どのような人物なのかを詳しく調べて欲しい |
調査方法 | 尾行、監視張り込み、聞き込み、写真撮影 |
調査期間 | 1週間 |
調査結果 | 同女性は依頼者店舗以外のスーパーなどでも特定の社員をターゲットにして「なぜあの商品がないのか」「私の希望を聞き入れろ」といった内容でクレームを繰り返していた。
他店舗も強く出られず困っている様子が確認され、特徴として、ターゲットの店員以外にはかなり丁寧に接していることが挙げられる。 クレーマーであることは他の店員も顧客も見聞きして知っているが、本人自身には自分がクレーマーという自覚はない様子だった。 さらに尾行の結果、同女性は精神科に通院していることが分かり、近隣住民に聞き込みを行うと、女性は何かにつけ周辺住民に文句を言い(騒音、ゴミ出しに関して等)、時に激しく激昂することがあると判明した。 同居の両親は、こうした近隣トラブルは知っているが、娘が外でクレーマーとなっていることには気付いていない模様。 調査結果を被害に遭った店舗の店長達に報告、今後の対応を検討した結果、依頼者が女性の自宅を訪問し今後も理不尽なクレームをつけるようなら出入り禁止とする旨を通達、両親からの了承と謝罪を得た。 |
【事例2】コールセンターの悪質クレーマーに対する素行調査
※守秘義務に反しない限度で改変を加えています。
依頼者 | 通販会社の管理部門責任者 |
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依頼内容 | 以前、商品を購入した50代の男性客から商品の不具合についてクレームの電話があった。
その時は明らかにこちら側の不備が原因だったため、新しい商品を持って自宅を訪問・謝罪したが、それ以降も同様に、自社の商品に関してクレームを連発するようになった。 その内容が商品の不具合ではなく、色やデザインに対する不満や技術的に困難なことへの要求など、コールセンターでは対応出来ないような内容であったため、オペレーターの間でこの男性客は悪質クレーマーとして認識されている。 中には男性客の恫喝が恐ろしくて業務に支障をきたすほど怯える社員もいる。どうにかこの男性客との繋がりを絶ちたいので、詳しく調べて欲しい。 |
調査方法 | 尾行、監視張り込み、聞き込み、写真撮影 |
調査期間 | 10日間 |
調査結果 | 依頼主から男性客の情報を得て、居住地まで赴き素行調査を実施。
男性は仕事をしていないのか日中も家にいるようだった。 近隣トラブルは特にないが、近隣住民への聞き込みにより、おそらくリストラにあい勤め先を退社したこと、それが原因なのか、同居している妻との関係性が良くないという情報を得た。 これまでのクレーム電話は、妻がパートに出かけている間に自宅で行っていた模様。会社をクビになってから鬱憤が溜まり、ぶつける先をコールセンターにしていたとも考えられる。 依頼主に報告したところ、社員を守るためにも決着をつけたいとのことで、妻のいる時間帯を狙って自宅を訪問。撮影した証拠写真や録音していたコールセンターの対応などを突きつけ、本人からの謝罪を得た。 |
まとめ
悪質クレーマーに対しては、まずその人となりを詳しく知るのが解決の近道です。
普段の行動や交友関係、家庭での様子、職場や近所での評判など、どのような人物かによってその後の対応は変わります。
やみくもにクレーマーの言い分を聞き下手に出れば相手は助長し、ますます要求がエスカレートするでしょう。そのような状況に陥る前に、素行調査でクレーマーの本来の姿を知り、今後の対策に役立ててください。
大袈裟だと感じるかもしれませんが、たった一人のクレーマーでも会社へのダメージは大きいものです。SNSなどから風評被害を受けるケースも増えています。
ダメージを最低限にするために、クレーマーの素行調査は非常に有効な手段です。まずは信頼できる調査会社へのご相談をおすすめいたします。