経営者にとって社員の役職決定は重要な決断となります。
信頼していた人間に裏切られるのは悲しいことです。昇進させた社員が力をつけた途端に、ライバル会社に営業秘密や技術を持って引き抜きかれた話や、オーナーが指名した雇われ社長が会社を私物化して、会社資産を私的流用してしまう話などはよく聞くトラブルです。
信頼しているからこそ重要なポストを任せるのですが、かといって安易に昇進させてしまうと、それまで見落としていたその人物の裏の顔に騙される可能性があります。
それは個人の特性によるものですが、重要な決断をする際にはその人物の特性をあらかじめ調べておく必要があります。そのために有効な方法が定期的な身辺調査です。調査を行い問題があった場合には幹部登用を見直す必要がありますし、何も問題が無い場合は役職決定の重要なエビデンス資料となります。
昨今では役員昇進や幹部登用の際、何か問題があるケースより、何も問題が無いというエビデンス資料を残しておく意味合いでの調査に需要が増えてきています。
そこで今回は役員昇進の際の身辺調査について解説していきますので、お悩みの方はこの記事を参考にしていただけたら幸いです。
会社代表者や役員に起こりえるトラブル
大小限らず、どんな業界であっても会社内ではさまざまなトラブルが起きる可能性があります。
それは社長や役員であっても例外ではありません。まずは起こりうる会社内のトラブルの一例をご紹介いたします。
- 社長が会社を私物化して会社のお金を愛人に使っていた
- 役員が会社のお金を私的流用していた
- 信頼していた役員が水面下で別会社を立ち上げていた
- 同業他社を立ち上げた元役員が相次いで社員を引き抜き、特許などの情報や取引先を奪っていった
- 役員がギャンブル漬けになりお金を返さずに行方不明、あるいは会社のお金を奪って逃亡
- 出会い系サイトで出会った未成年とのわいせつ行為で逮捕
- 実は反社会的勢力と関与していた
- 交友関係に問題があり半グレや詐欺集団との関りがあった
役員昇進の際に身辺調査をしないリスク
社員のトラブルは問題が表面化するまで事態の深刻さに気が付けないことや、薄々気づいたとしても有効な対抗策が思いつかないことが多いです。
さらに一般社員よりも役員に関係するトラブルの方が、会社の信用や業績に大きな影響が出やすい傾向があります。
信用力が低下すると、通常の営業業務にも支障が出ることでしょう。場合によっては会社にとって致命的なダメージになりかねません。
顧問契約による定期・抜き打ち調査
会社代表者や役員・幹部候補に関する身辺調査は、単発での素行調査の他に月単位での顧問契約の形でご提案することもあります。
顧問契約の場合、対象役員の素行調査や、抜き打ちでの行動調査を定期的に行ないます。また、それ以外にも当社の過去の豊富な経験に基づいた提案や相談、アドバイスもいたします。
- 単発の依頼ではなく、月単位の依頼で探偵会社へ顧問料を支払うサービス
- 毎月、定期的な調査や抜き打ち調査を行い対象役員の情報を収集します
- 報告書を提出して潜在的な問題を報告。対策を提案してトラブルを未然に防ぎます
顧問契約は、トラブルが起きてから探偵会社に依頼するという従来の調査依頼とは異なります。
大きなトラブルが発生してから対処するのではなく、潜在的な問題の段階で予防調査を行ない未然に問題解決することを重視しています。
さらに再発を防ぐためにどのような対策をすればよいかというアドバイスいたします。
何もない平時にネガティブな情報を入手しておけば、社員を役員に昇進させる際の重要な判断材料になります。
そもそも調査して何も悪い情報が出なかったという報告ができれば一番です。信頼する社員の素行が何も問題ないと分かれば、安心して昇進させることができます。
顧問契約のメリット
顧問契約による様々なメリットがございます。
特に早期に問題発見することでき、トラブル対応できることが大きな利点です。
弊社の調査の特徴として独自のデータベースを用いたスクリーニング調査や予防調査が挙げられます。何か問題が起きる前に問題の芽を摘む対策をいたします。
スクリーニング調査はなにげない疑問点や不信感を早期に発見することができます。さらに余計な費用の出費を抑え、本調査の情報精度を上げることができるので、大きな不正を未然に防ぐことにつながるのです。
スクリーニング調査で得た情報を元に依頼者の要望を汲み取り、目標を定め対象を絞った本調査を開始いたします。
調査後、不正に対する対策やアドバイスを積極的にご提案させていただきます。
そして同様のトラブルが起きないようにリスク管理の対策資料などを作成して、今後の再発防止策を提案いたしますのでご安心ください。
当社の解決事例をご紹介
当社では会社代表者や役員・幹部候補生に関する様々な身辺調査の依頼をいただき問題を解決に導いてきました。
以下では二つの異なる事例を紹介いたします。
※守秘義務に反しないよう、内容の一部に改変を加えております。
解決事例①
依頼者 | IT系ベンチャー企業ご担当者 |
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対象者 | 新規事業の担当者Aさん、競合他社Bさん、役員Cさん |
問題 | 技術・データ漏洩、新会社(同業他社)立ち上げを画策 |
調査料金 | 66万円(税込72.6万円)(経費別) |
調査期間 | 一ヶ月(月60時間の定期契約) |
調査内容 | 定期調査により、不審行動をとるAさんが浮上、関連してCさんが独立した新会社を立ち上げるという情報を早期入手。そこから深堀して調べた結果、該当したBさんの信用調査も行なう。調査により依頼企業が望む解決方法を提案。 |
調査結果 | 有利な証拠をもって話し合いに臨む。独立した新会社立ち上げを阻止。依頼企業の子会社としてAさんCさんに新規事業を任せることで落ち着いた。 |
定期調査から発覚した不審な動き
依頼企業は美容関係やサービス業など幅広く事業展開し、積極的に新規事業の立ち上げを行なっている若くて勢いのある成長企業ではあるが、人の出入りも激しく人材の定着が課題でもあった。
またノウハウを入手すれば比較的簡単に独立する事が可能な事業もあるために、競業避止義務規定が定められているが、あまり機能していないのが現状であった。
そこで試験的な意味合いもあり起用した顧問契約による定期的な従業員の素行調査により、新規事業担当者Aさんの不審な動きをキャッチすることができた。
本格的な素行調査開始
新規事業担当者Aさんを集中して調査したところ、競合他社Bさんとの接触を確認。
さらに依頼企業の役員Cさんも交えて三人で頻繁に打ち合わせを重ねている事が判明した。
三人が結託して何かを起こそうとしている事は明白であり、決定的な証拠を掴むまでは、あえて泳がせて、より深い情報を入手する調査に変更する。
泳がせた結果、交友関係が豊富な競合他社Bさんの背後にとある投資家がいることをつきとめる。どうやら三人はその投資家からの資金援助を受け、新会社の設立を画策している事が判明する。
実は競合他社Bさんは過去にも同様の手口で会社設立に関わっていたり、怪しい筋との投資家の繋がりがあった。
調査後、解決
調査を重ね、このまま三人が新会社を設立すれば、競業避止義務規定違反として立証可能な状況の証拠を揃える。(競業避止義務規定違反は独自開発技術やデータなどが漏洩によって競合会社に漏れた事によって損害が生じた事を立証する必要があり)
依頼企業は顧問弁護士と協議の結果、証拠を基に会社設立前にAさん、Cさんと話し合いを設けることに。
依頼企業としては三人に結託されノウハウを持っていかれることを防ぎたかったため、最終的に依頼企業の子会社として既存の新規事業をAさん、Cさんに任せることで解決した。(元々Aさん、Cさんがいないと成り立たない事業であった)
また、Bさんは調査結果で判明した怪しい過去の情報などを懸念し、依頼企業が排除、Aさん.Cさんも自身が把握していなかった事実を知ったことで安心し、Bさんとの決別を快諾した
解決事例②
依頼会社 | 中小企業の株主Dさん |
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対象者 | 同企業 一族経営の二代目社長Eさん |
問題 | 素行不良、会社資金の私的流用の疑いあり |
調査料金 | 104万円(税込1,114,000円)(経費別) |
調査期間 | 1か月 |
調査内容 |
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調査結果 |
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調査至った経緯
二代目社長Eさんが会社資金を私的流用している疑いがあり、その他にも素行不良などの問題が噂されている。
株主Dさんは二代目社長E氏の解任を望み、株主総会で議決権の過半数獲得するため、その他株主への説得資料としてEさんの素行調査を依頼する。
調査開始
まずEさんのバックグラウンド調査(身元調査)を開始。
「特殊データベース」(5,000万件以上の様々な人物データ)を検索したが、Eさんのネガティブな情報(逮捕・訴訟・破産歴)は発見されず。
「反社会勢力チェック」でもEさんやその関係者が反社会勢力との関わりは見つけられなかった(当社の経験上、裕福な環境に育った二代目社長が該当することは稀である)
次に素行調査を行なう。
(統計的に一族経営の二代目社長などは素行調査での問題行動を確認されやすい傾向にある)
案の定、調査を重ねていく内に問題行動の多くが発覚。
Eさんは妻帯者でありながら愛人が複数確認された。
Eさんは愛人である一人に会社資金を私的流用していることが濃厚と判明。
(愛人が手掛けている美容関係事業への融資という名目で生活費の援助をしていた)
他にも複数の女性とマッチングアプリによる「パパ活」で関係を持っていた。
調査後、解決
揃った調査結果を基に株主Dさんは二代目社長Eさんの社長解任を訴えるも、大株主である先代社長(Eさんの父)からの強い要望もあり、第三者の内部監査を行ない、今後の改善を誓わせるという形でひとまず決着した。
依頼の流れ・料金
ご依頼いただく際のご相談から契約までの流れ・料金についてご説明いたします。
ご依頼の流れ
①ご相談 | 電話・LINE・メールなどでご相談内容をお聞かせください。(無料) |
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②見積・提案 | ご相談内容にあわせたお見積りを行い、最適な調査プランをご提案いたします。(無料) |
③ご契約 | ご納得していただけましたら契約です。重要事項のご説明をいたします。(料金発生) |
④調査 | 裏どり調査や行動調査など、ご相談内容に応じた適切な調査を行います。 |
⑤結果報告 | 調査報告書をお渡しして、過去の実例を踏まえた建設的なアドバイスを行います。(調査終了) |
アフターフォロー:
調査で収集した証拠、情報を有効に活用する方法をお答えいたします。
また、必要に応じて各種専門家をご紹介して、問題解決に向けてサポートいたします。
料金
ご相談いただく内容によって調査方法も変わりますが、単発のご依頼は大まかに「行動調査」と「特殊調査」の2パターンの調査方法があります。
また顧問契約の場合、「定期調査」を行ない月単位で料金が発生いたします。
内容ごとに最適な調査プランのご提案を行います。
「行動調査」(タイムチャージ制)
基本、調査員2〜3名が問題社員の行動調査を行ないます。
調査員の人数は難易度により変動します。
1時間当たり1名につき6,000円〜9,000円までの幅で料金が設定されています。
契約時間が長時間に及ぶほど時間単価が安くなります。
調査の料金例の表をご覧ください。
「特殊調査」
完全オーダーメイドの料金システムです。どのような情報をどのような手法で調べるのかによって料金が変わります。ご相談内容をお聞きして、特殊調査の必要を感じた際は、詳しくお話させていただきます。
「顧問契約による定期調査」
こちらは月単位での契約となります。スクリーニング調査や抜き打ち調査を行ない、問題がある対象が見つかった場合は本調査を行ないます。詳しい料金につきましては当社にお尋ねください。
対応地域
日本全国対応 海外での調査も対応
(交通費が別途発生いたします)
トリプルエーが選ばれる理由
普段から日常的に探偵に調査依頼をすることは中々ないと思われます。
馴染みがないと、何を基準に探偵会社を選べばいいのか分からない方も多いでしょう。
探偵会社により得意な調査分野や特徴があります。
当社が多くのお客様に支持される「8つの特徴」をご紹介いたします。
役員昇進に際する身辺調査でお困りのあなたに
会社は規模が大きくなるにつれ人数が増え、責任あるポジションにつく人も増えていきます。
経営者として配慮をしていたつもりでも、実は心の中で不満を抱いている社員がいるかもしれません。
また、不満は無くても野望を抱き、良からぬ手段で悪だくみを達成させようと考える人間もいるかもしれません。トラブルが起きる可能性はゼロではないのです。
重要なのは発覚するまで事態の深刻さに気が付かなかったとならないように前もって対策することです。
役員昇進に際しての身辺調査をお考えの方は、豊富な実績を持つ当社に是非一度ご相談ください。問題を未然に防ぐチェック体制の管理や効果的な調査のプランをご提案させていただきます。