役員昇進に際しての従業員の生活実態確認の素行調査とは？

企業が従業員の役員昇進を検討する際、昇進予定の従業員の生活実態を調査することがあります。

昇進予定の従業員の、生活実態を把握する目的で素行調査を行ない、普段の行いに問題がないかどうかを確認します。

もし何らかの問題がある従業員が役員になった場合、企業の信用にも影響するおそれがある為、その人物を見極める非常に重要な行為と言えます。

では従業員の素行調査とは、具体的にどういったことを確認するのでしょうか。

弊社に寄せられた事例をもとに、素行調査の目的や方法、内容、依頼する際のポイントなどを解説します。

生活実態確認の為の素行調査とは？

普段の生活の状況や実態を確認するための調査のことです。

探偵が企業に依頼されて素行調査を行う場合、調査対象である従業員の勤務中や退社後、休日の生活実態を確認することがあります。

特に退社後や休日のプライベートな部分は、普段会社では見せない本当の姿を確認できることが多く、生活実態確認の為の素行調査に於いて非常に重要なポイントとなります。

企業が従業員の素行調査を行う目的

企業が従業員の素行調査を行う目的は多岐にわたります。

まず従業員に問題がある場合、早期に発見して解決することが目的の1つに挙げられますが、一方で従業員の昇進を検討する際に行う素行調査では、「昇進予定の従業員には特に問題がないという事実を確認すること」も重要な目的だといえます。

従業員の素行調査は違法なのか

企業が従業員の素行調査を行うこと自体は違法ではありません。

しかし素行調査の方法に問題がある場合は、違法になることがあるため注意が必要です。

そのため企業が従業員の素行調査を行う場合、調査のプロである探偵に依頼するケースが多く見られます。そして依頼を受けた探偵は、法律に則った適切な方法で調査をする必要があります。

探偵業者は法律で素行調査が認められている

従業員の生活実態を確認する素行調査は、探偵に依頼するのがおすすめです。

なぜなら生活実態を確認するための素行調査は専門的な手法によって行う必要があるためです。そして探偵業者は違法にならない方法で適切に調査するプロといえます。

探偵業者は他人からの依頼を受けて聞き込みや尾行、張り込みによる情報収集が認められているのです。（探偵業の業務の適正化に関する法律 第二条）

探偵が行う素行調査でわかること

探偵が行う素行調査の具体例

※守秘義務に反しないよう、内容の一部に改変を加えております。

【役員昇進に関する素行調査の実例】

調査前の状況

依頼者企業は従業員Aさんの役員昇進を検討していた。

Aさんの能力や社内および取引先での評判に何の問題も無かったが、重要な昇進人事のため第三者調査機関での調査結果をエビデンスとして残しておきたいという経営陣の意向があり、Aさんの生活実態確認の素行調査を弊社に依頼した。

調査開始

従業員Aさんの退社後と休日に絞って、生活実態確認の素行調査を実施した。

退社後は基本的に真っ直ぐ帰宅し、その後の夜間外出は一度も確認されなかった。部下と食事をした際に会話の聞き取りを行ったところ、仕事のアドバイスや今後の目標などを熱心に話しており、部下にも尊敬されている様子が確認された。

さらに休日はスポーツジム通いと家族サービスに努め、まさに絵にかいたような真面目な人物であった。

調査後

調査報告書と会話内容の録音音声を確認した依頼者企業は、以前よりAさんへの信用を深める結果となったことに喜び、経営陣満場一致で役員昇進が決定した。

探偵が行う素行調査の内容

探偵が行う素行調査の調査方法には以下のようなものが挙げられます。

監視・張り込み調査

調査対象者や場合によっては関係者・接触者などを監視張り込む調査です。自宅や勤務先への人物の出入りを確認したり、関係者や接触者など不審な人物が浮上した場合は、その人物を監視する目的で行われる調査方法です。

尾行調査

調査対象者や場合によっては関係者・接触者などを、尾行して行動を確認する調査方法です。立ち寄り先の特定や怪しい行動の確認など、全ての動きを把握して生活実態や、属性・人物像を掴み、交友関係や異性関係も暴きます。

潜入調査

立ち寄り先の飲食店などで、友人や知人・部下との会話を聞き取り、対象者の本性を暴きます。特にお酒が入った際の言動や行動、異性との接触などは人間の本性が現れやすいシチュエーションで、その人物の実態を知る絶好の機会と言えます。

従業員の素行調査を依頼する際のポイント

昇進予定の従業員の素行調査を依頼する場合、「なぜ企業が従業員の素行調査を行うのか」という目的をきちんと理解している探偵業者を選ぶことが大切です。

一概に生活実態の確認調査と言っても、その方法は多岐に渡ります。

また、目に見えて明らかな問題行動をしているケースは少なく、経験値の低い探偵が調査を行なうと見逃してしまう可能性もあり得ます。

それを防ぐためにはチェックするポイントを細かく設定している必要があります。例えば退勤後に真っ直ぐ帰宅しただけの内容でも、チェックするポイントによってはその道中に確認すべき行動があり、それが問題行動と判断される場合もあるのです。

また、本当に何も問題が無い人物の場合、重要なのは「問題がないということが客観的に分かる調査を行なうこと」です。

それには豊富な経験値に裏付けされた確かな技術と論理が必要となります。信頼できる探偵事務所に調査を依頼する為にはきちんと打ち合わせをして、まずはその探偵の実力を確認してください。